タイ語の母音を覚える その3

 タイ語の読み書きができる人はすでにお気づきのことと思う。いやタイ語の母音って確かそんだけじゃなかったはずだけど、と。

 そうなのである。これではまだかの有名な「トムヤムクン」すら書けないのだ。でもぼくは前回タイ語の母音は全部で18音だと書いた。それはウソではない。ではどういうことか。

 実はこの他にもまだ「母音と母音の音を組み合わせた母音」というやつがある。例えば、前回の母音では「ア」や「イ」や「ウ」だったが、それが「アイ」とか「ウイ」とかになるということだ。

 じゃあ一体どんなものがあるのかというのをざっと紹介してみる。ただし、前回せっかく母音と子音の組み合わせ方を紹介したのだから、今回は母音に子音の「ก(k)」を付けた形で紹介することにする。あと、実を言うと、母音のことを細かく言い出したらかなり話がややこしくなるので、ここでは独学でざっと9割方読めるようになるという程度の紹介の仕方にしたい。

 1 กัวะ (kua)
 2 กัว (kuua)
 3 เกียะ (kia)
 4 เกีย (kiia)
 5 เกือะ (kUa)
 6 เกือ (kUUa)
 7 ไก (kai)
 8 ใก (kai)
 9 เกา (kau)
 10 กำ (kam)
 11 กาย (kaai)
 12 กัย (kai)
 13 กาว (kaau)
 14 กิว (kiu)
 15 กุย (kui)
 16 เก็ว (keu)
 17 เกว (keeu)
 18 แกว (kEEu)
 19 โกย (kooi)
 20 กอย (kOOi)
 21 กวย (kuai)
 22 เกือย (kUai)

 ざっとこんなところである。ただし、機械的に「ก(k)」を母音と組み合わせただけなので、実際にはありえない言葉(例えば「ใก」など)もあるが、まあ形としてはこんなところである。ウとエとオはアルファベットでは発音の違いを表記できないので、表記の便宜上、口をすぼめるウを「u」、口を横に広げるウを「U」、普通のエを「e」、口を広げるアとエの中間音のエを「E」、口をすぼめるオを「o」、口の中にピンポン玉を入れたイメージのオを「O」とした。

 これでタイ語の読み方は9割方は網羅していると思うが、実はこれではまだタイ語は読めない。なんだか自分で書いてても面倒くさいなあと感じてきた。自分で言うのもなんだが、こうやって説明を書いていると、こんな面倒なものをたとえ9割方とは言えよく独学で読めるようになったなあと思う。