ソーシャルメディアでは条件反射的に反応しないこと

 

ソーシャルメディアは双方向のメディアであり、誰でも気軽に自分の意見を述べることができるのがよいところなのですが、何事もよいことばかりではありません。

 

ソーシャルメディアでの発言を読んでいて気になるのが、他者の発言や意見に条件反射的に反応する人がけっこう多いように見受けられることです。もう少し言えば、他者の発言や意見をきちんと読まずに反応しているように見受けられます。

 

早とちりということもあるでしょうし、(失礼ながら)日本語の読解力不足ということもあるでしょう。私も人のことは言えませんが、やはり本もろくに読まないようでは、文字で書かれた人の意見を行間の意味も含めて正しく理解することは難しいでしょうし、逆に文字で自分の意見を相手に十分伝えることも難しいでしょう。

 

また、日本語を母語とする日本人同士ということで、相手が書いていることも当然分かるし、自分が書くことも相手は当然理解するはずだという甘えもあるような気がします。これは他の国の言語に関わっているとよく分かるのですが、言葉、特に文字で意思の疎通を過不足なく図るというのは、それが母語であったとしてもそれほど簡単なことではありません。

 

そこを理解せずに、他者が書いていることを深く読まずに自己解釈することでまず齟齬が生じ、そして、自分の考えていることを文字で十分に伝える能力がないことによりさらに齟齬が生じます。そうした齟齬が積み重なることによって、せっかく双方向でコミュニケーションできる場なのに、かえってお互いの不理解や反発を増幅させてしまうことがあります。

 

やはりソーシャルメディアで発信したり意見を書いたりするのであれば、どれだけ慎重に言葉を選んで書いたとしても、自分が言わんとすることを他者に100%理解してもらうことは不可能であり、そもそも私も自分でこうして文章を書いていて実感しているのですが、自分が言わんとすることを文字で100%表現すること自体そう簡単にはできないという認識を持つべきだと思います。そうした言葉に対する認識と謙虚な気持ちがあれば、相手の書いていることに対して条件反射的に反応することもないはずですし、深く考えもせずに自分の意見を発信してしまうこともないと思います。もちろん、あまり深く考えすぎずに率直に意見を言ったほうがいい場合もあると思いますが、それはあくまで面と向かってのコミュニケーションの場での話であり、お互いの顔も知らないソーシャルメディアでそれをすることはマイナス面のほうが多いのではないかと思います。

 

にほんブログ村 外国語ブログ タイ語へ
にほんブログ村

 

にほんブログ村 外国語ブログへ
にほんブログ村