今までとは違った視点から物事が見られるようになった時

何か新しいことを経験したりすると、今までとは違った視点から物事が見られるようになります。例えば、自分自身のことを思い返してみるといくつか思い当たることがあります。

 

 大学の時にF1を開催するサーキットでバイトをしました。グッズを販売する店でバイトしたのですが、外国人のお客さんにTシャツに書いてある「F」とは何のサイズなのかと聞かれたので、フリーサイズだというのを何とか英語で伝えようとしたのを記憶しています。生まれて初めて外国人に英語を使ったのですが、その時にもっと英語が話せたらなあと思いました。ただ、そのあと英語の勉強を始めたとか、外国に興味を持つようになったというわけではないのですが、学校で勉強する教科としての英語ではなく、使うための英語というのをこの時初めて意識したように思います。

 

次は、タイに住むようになった時のことです。それまで自分の国のことをあらためて意識することはありませんでしたが、タイという外国に住むようになって、日本という国のことを外から客観的に見るようになりましたし、自分の国を愛する、いわゆる愛国心というのが芽生えたのもこの時だったと思います。

 

あと、これは前にこのブログで書いたことがあるかもしれませんが、私はタイで一度テレビ番組に出たことがあります。その時は全部で3日間ぐらい番組の撮影をしたのですが、2日間は外でのロケで最後はスタジオでの撮影でした。それまでもちろん日本でもテレビなど一度も出たことがないですから、この経験自体が新鮮だったのですが、このテレビ番組に出て何が一番変わったかというと、テレビを見る時に、それまでは視聴者の視点でしか番組を見ていなかったのですが、テレビ番組に出てからは、自然と番組制作者の視点からテレビを見るようになりました。

 

もう一つはタイから日本に帰ってきた最初の年に家からわりと近くにあるデパートで年末年始の1か月ほどバイトをしたことです。この時はまだ日本に帰ってきてからあまり経っていなかったので日本での仕事の基盤ができておらず、あまり翻訳の仕事もなかったのでバイトをしました。私は主にお酒売り場で働きました。バイトとは言えスタッフですから、仕事の時はいつもスタッフ専用の出入口から出入りしますので、生まれて初めてデパートのバッグヤードという、普段お客さんとしてデパートに入っている限り決して知ることのない世界を知りました。ちなみに、バイトを始めた時は、昼食や夕食はフードコートで取ったり、スーパーで弁当を買ったりするのかと思っていたのですが、バックヤードにはスタッフ用の食堂がちゃんとあることもこの時知りました。この時の経験もタイでテレビ番組に出た時と似ていて、今までお客さんとしてデパートを表からしか見ていなかったのが、わずか1か月程度のバイトでも、デパートに行った時に無意識のうちにバッグヤードを意識するようになりました。

 

こうしたいくつかの経験を通して、自分が普段何気なく見ているものには別の面があるのだということを実感しましたし、さらに言えば、自分に見えている世界は狭いものなのだと知りました。

 

こうした物の見方というのは、ビジネス、特にサービス業をするには欠かせない視点であり、やはり、どんなことでもいろいろと体験するというのは大事なことだと思います。

 

にほんブログ村 外国語ブログ タイ語へ
にほんブログ村