手書き文字の判読と話し言葉の聞き取り

 

外国語の手書き文字の判読と話し言葉の聞き取りというのは、同じような関係にあります。

 

今は知りませんがタイのゲストハウスでは宿泊客の情報交換用のノートがよく置いてありました。ある地方都市のゲストハウスに泊まった時にもそういうノートがあり、外国人が英語でその町のお店か何かの情報を書いていたのですが、その手書きの英語が読みにくかったのをよく覚えています。外国人が手書きで書く英語の文字に慣れていなかったからです(今でもそうですが)。外国人の書く英語というのは、おそらく国によって文字に癖があります。例えば、タイ人の書く英語もやはり日本人が書く英語とは違って、おそらく一般の日本人には読みにくいと思いますが、私はまあまあ慣れているので、タイ人の書く英語は普通の日本人よりはよく読めると思います。これは経験と慣れの違いですね。タイ語の手書き文字も同じです。私は企業のアンケートの回答など手書きの文書を翻訳することも時々あるのですが、本当に字が汚くて読めないというのを除けば、タイ人の手書き文字はかなり読めるほうだと思います。逆に、タイ語の文字を習いたての人ではタイ語の手書き文字はまず読めないと思います。テキストの活字の文字しか読んでおらず、少しでも活字の文字と形が違うとどの文字なのか認識できないからです。文字が認識できるようになるには、いろんな手書きの文字を読んで、その情報を脳に蓄積していくしかありません。

 

話し言葉の聞き取りも基本的にはこれと同じだと思います。英語の通訳者の方はネイティブだけではなく、色々な国の人の通訳をする機会がありますが、国によってなまりがあるので、現場で英語の通訳者の方と一緒になるたびに、聞き取るのも大変だろうなといつも思います。これもやはり経験と慣れによって聞き取れるようになるのだと思います。英語は特に大変だと思いますが、タイ語のように、(タイ語を学んだ外国人を除いて)ほぼタイ人しか話さないような言語であっても、人によって聞き取りやすい人もいれば、聞き取りにくい人もいます。これも手書きの文字と同じで、いろんな人の発音を聞いて、その情報を脳に蓄積していくことによって段々と対応できるようになります。

 

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