なんちゃって翻訳&通訳(その7)
お昼を食べて落ち着いたところで撮影を再開。
しかし、小舟に乗って物を売っている人などほとんど見当たらないので、運河沿いの店で撮影を行うことになった。
日本人のリポーターが店の中を一回りして店の様子を伝えた後、店の人に質問をするというシーンを撮った。しかし、日本人のリポーターはタイ語がほとんどできないので、日本人がする質問の内容をあらかじめ店の人に伝えておき、日本人が日本語で質問した後に、店の人にはタイ語で答えてもらった。
店での撮影が終わり、次は観光客の様子を撮るということになったが、相変わらず観光客などどこにも見当たらない。仕方がないので、ぼくが観光客のふりをして、小舟から岸に上がったところを日本人のリポーターにインタビューされることになり、ここでは初めてタイに来て、アユタヤとかに観光に行ってきましたあ、といったような観光客を演じた、ほんとうにこんなんでいいのかと思いつつ。
水上マーケットでの撮影を終えて再び船に乗り込み、今度は行きに来た運河を川に向かった。途中で、運河沿いにあった寺院の様子を軽く撮影した後、船は再びチャオプラヤー川に向かって進み、川に出ると、船は次の目的地であるワット・アルン (วัดอรุณ) *1に向かって川を上っていった。
ワット・アルンのことを調べていたらちょうど思い出した。
ワット・アルンは別名をワット・チェーン (วัดแจ้ง) とも言うのだが、この話がタイ語学校のテキストに出てきて、そのワット・チェーンことワット・アルンと、チャオプラヤー川を挟んでちょうどワット・アルンの向かいにある*2ワット・ポー (วัดโพธิ์) *3にそれぞれの寺院の門番をしている鬼鬼 (ยักษ์:ヤック) がいて、ある日、ワット・ポーの鬼がワット・チェーンの鬼にお金を借りにいき、返す約束をしたのだが、ワット・ポーの鬼は約束を日を過ぎてもお金を返してくれず、催促にいっても知らん顔だったので、怒ったワット・チェーンの鬼が川を越えてワット・ポーにいる鬼とケンカを始め、体の大きな鬼と鬼がすさまじい力でケンカをしたので、辺りの木が残らず倒され、辺り一面が真っ平ら (เตียน:ティアン) になったことから、ワット・ポーの裏手にある船着場 (ท่า:ター) がターティアン (ท่าเตียน) になった、という話であった。