なんちゃって翻訳&通訳(その8)

 ワット・アルンでは、ここがどういうお寺であるかというごくありふれた説明を日本人リポーターに日本語でしてもらうという、ぶっちゃけあまり芸のない撮影が行われた。

 そして、ワット・アルンでの撮影を終えると再び船に乗り込み、船は対岸へと向かった。次の目的地は「The Old Siam Plaza (ดิโอลด์สยามพลาซ่า) 」というショッピングセンターで、場所はワット・ポーからしばらく東方向に行ったあたりである。

 このThe Old Siam Plaza (ดิโอลด์สยามพลาซ่า) はいかにもローカルといった雰囲気のショッピングセンターで、このショッピングセンターの1階には、和菓子ならぬタイ菓子 (つまりタイの伝統的なお菓子) のお店がずらっと並んでおり、この1階を撮影することになった。

 ここまで朝からずっと外での撮影が続いてきたので、まずショッピングセンターの中で飲み物を飲んで一休みし、その後、撮影する店を探すために1階のタイ菓子の店を見て回った。その中にフォーイ・トーン (ฝอยทอง:直訳すると金の細糸) というお菓子*1を作っている店があり、店の主人と話をして、日本人リポーターが主人にインタビューした後に、実際にフォーイ・トーンを作らせてもらうことになった。

 休憩後、撮影を開始し、日本人リポーターがタイ菓子のお店をひやかすような感じで回り、時折店の印象などもリポートしながら、最後に先ほど店の主人と話をしておいたフォーイ・トーンの店に到着した。

 まずは日本人リポーターがこれまでどおり日本語で店の主人に質問をし(ということはつまり事前に店の主人に質問の内容を教えておいたわけだが)、その後いよいよ日本人リポーターがフォーイ・トーンづくりに挑戦することになった。

 はたから見ていると簡単そうに見えるが、実際にやってみると当然難しく、日本人リポーターもやや苦戦はしていたが、なんとかお菓子ができあがり、当然のごとく、日本人リポーターは自分がつくったお菓子を食べた。撮影の時はなかなかの味というような反応をしていたが、後から聞いたらやはり甘すぎてきつかったらしい。

 というわけで、最後にやっとテレビ番組らしい雰囲気の絵が撮れてこの日の撮影は無事終了し、最後にみんなで上の階にあるフード・コートで夕食をとって解散した。



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*1:卵の黄身と卵白 (おそらく水様卵白と呼ばれる部分だと思われる) を溶き、それを漏斗に入れて、漏斗の先端の穴から煮詰めたシロップに流す。煮詰めたシロップにたらした線状の溶き卵が浮かびあがってきたら、その線状の溶き卵をすばやくすくいあげて別の容器に置くと、黄色い線状のお菓子ができあがる。一般的な日本人の感覚からするとかなり甘いお菓子である。ちなみにシロップにはジャスミンを浸しておいた水を混ぜるため、フォーイ・トーンはジャスミンの芳香がする。