モジュール5

 小休止の1ヶ月間でチャーン島に行き、スリン県に行き、さらには父がタイに来たので一緒にカーンチャナブリー県(จังหวัดกาญจนบุรี)にも行きということで、タイ語学校に通い始めたそれまでの4ヶ月とは違う時間を過ごした。

 そして締めくくりとして最後にマレーシアのペナン島に行ってきた。分かる人には分かると思うが、ぼくはこのペナン島に観光に行ったのではない。そう。タイのビザを取りに行ってきたのである。

 外国に長期間滞在しようと思ったら、およそどんな国であってもその国のビザ(査証)を取得しなければならない。タイも例外ではなく、日本人は短期の滞在であれば30日間まではビザを取得しなくてもタイに滞在することができるが、それ以上になるとビザを取得しなければならない。ちなみにぼくの場合はこの当時タイ語学校に通っていたわけで、本来は教育ビザを取得できてしかるべきだったのだが、ぼくが通っていた学校では教育ビザは取れないと聞いていたので、仕方なくぼくは観光ビザを取ることにしたのだ。しかしよく考えてみればこれはおかしな話で、実はぼくはこのことを学校側に確認もしなかったのだが、今だったら間違いなく教育ビザの申請に必要な書類を出してもらえるよう学校側にお願いする(ちなみに現在はこの学校では教育ビザを取得できるらしい)。

 なお、上述の教育ビザを取得するとタイに90日間滞在することができ、所定の手続きを経るとさらに9ヶ月ほどビザを延長することができる。つまり合計で1年間タイに滞在することができるのである。これに対して観光ビザの場合は60日間の滞在が可能で、延長手続きを取ることによりさらに30日間滞在することができるので、合計90日間滞在することができる。逆に言えば、90日間の滞在許可期間のうちにタイから出国しなければ不法滞在になってしまうわけである。ということは、学校に1年間通うためには90日ごとにタイを出国し、タイの大使館もしくは領事館のある別の国(例えば先ほどのマレーシア)で観光ビザを取得しなければならないわけである。ただし、この観光ビザにはダブルやトリプルといった種類があり、例えば、ダブルという種類の観光ビザを取得すると、タイに90日間しか滞在できないことには変わりないが、タイからいったん出国して、その後タイに再度入国した時点で2回目の観光ビザが使えるようになるわけであり、実際ぼくはこの後、何度もビザを取りに行ったり、タイから出国したりしている。ちなみにこの観光ビザの取得に関してはぼくがタイ語学校に通っていた2001年頃と現在とではかなり状況が変わっているので、観光ビザを取得する予定の方は事前に確認したほうがよろしいかと思う。

 そんなわけではるばるマレーシアのペナン島までビザを取りに行き(汽車でざっと24時間ほど)、無事にビザは取れたのだが予定していたよりも帰るのが1日遅くなってしまったので、結局バンコクのバスターミナル(帰りは長距離バスを使った)に戻ったのがモジュール5の初日の朝の7時で、いきなり初日から1時間遅刻してしまった。ちなみにぼくはタイ語学校には1年間通ったのだが、遅刻したのはこの時だけである。

 さて、そのモジュール5だが、モジュール4で文字の読み書きの勉強が終わり、このモジュール5ではいよいよ文章読解に入る。といっても、量にして15〜20行程度の簡単な文章なのだが、それでもいよいよ本格的なタイ語の勉強という趣きにはなってきた。