ビザを取るのも楽じゃない
まずひとつだけ基本的なことを。タイ人が日本に入国する場合にはビザ(査証)が必要となる。
したがって、タイにいるタイ人であれば在タイの日本大使館または領事館でビザを申請することになる。
うちの妻(この時点ではまだ「妻」ではないが)の場合は、日本に働きに行くわけでも研修をしに行くわけでもないので、いわゆる観光ビザを申請した。
ところが、タイ人の若い独身女性が個人で日本のビザを取得するのは難しいと聞いていた(だから、「個人」ではないツアーだと取得が比較的容易らしい)。独身女性の場合は観光ビザを取得して日本で不法労働する可能性が高い(というかそのような前例が少なくない)かららしい。
これはぼくにとってはかなり憂鬱であった。というのも、ぼくはどちらかと言うとマイナス思考なので、すぐにダメだった場合のことを想像してしまうからである。
しかも、観光ビザを申請する書類自体もかなりの量があった。ちなみに、当時日本人がタイの観光ビザ*1を申請する際に提出する書類はビザの申請用紙と顔写真だけだった(この他にパスポートと申請料はもちろんいるが)。
申請書類というのは、要はその人の身元がいかにちゃんとしているかを確かめるためのものであり、そのあたりを考えて、うちの妻(しつこいが当時はまだ妻ではない)は大使館のホームページに書かれている必要書類以外の書類*2もいくつか用意する念の入れようだった。
ところがここまでしたのに、一度ではビザはもらえなかった。追加書類が必要ということであった。何でもぼくとの関係を示すための「Love Story」を書かなければならないという。もちろん日本語で、である。
ということで、妻が書いたタイ語をぼくが日本語に訳して「Love Story」なるものを書き再度ビザを申請した。
そして2度目の申請でようやくビザが取れた。まあ2回目でも取れてよかったと言えるかもしれない。
ちなみに、ビザを申請した初日に日本大使館から妻のお母さんに電話があった。ぼくと妻との関係や日本に行くことを色々と聞かれたらしい。
というわけで、異国での手続き関係というのは常に心労の種なのだが(ぼくのように気が小さい人間は特にそう)、これでようやく日本に行けることになった*3。
おかげさまで、翻訳ランキングがようやく1ページ目に昇格。でも実はランキングの人数が1人減ったからなんだけど。