なぜ契約内容についての言及がないのか

今日、以下のような内容のニュースが報じられました。正直に言えば私はこの裁判そのものについては興味ありません。ただ、記事を一読した時に気になったのが、ニュースの中でなぜ契約内容について触れていないのかということです。

 

www.nikkei.com

 

そこで、給料はもちろんのこと、ボーナスも退職金も当然ない(そしてそれは自分で納得の上で今の仕事をしている)一個人事業主の立場から思ったことを書いてみます。

 

まず、今回のニュースの訴訟は2件あり、1件は元アルバイト職員、もう1件は元契約社員が訴えた訴訟ということです。まず、元契約社員の方の訴訟のほうですが、「契約」社員だったのであれば、雇用される時に雇い主と契約を結んでいたはずです。この訴訟の争点は退職金の支払いということですが、もし退職金は支給しないという契約内容であったのであれば、100%納得したかどうかは別として、自分の意志で契約に同意したわけですから、このような訴訟を起こすこと自体がおかしいと思います。実際には契約内容が分かりませんので、マスコミはその部分もきちんと報道してほしいです。ただし、もし退職金を支給するという契約内容だったのであれば、今回のニュースのような争点にはなるはずがないので、少なくとも、契約書には退職金についての記載はないか、退職金は支給しないと書かれているかのいずれかのはずです。

 

次に、元アルバイト職員の方の訴訟ですが、アルバイトということなので契約書という形で契約は取り交わしていないかもしれませんが、少なくとも就業条件のようなものはあったはずです。その就業条件に賞与(ボーナス)は支給しないと書かれていれば、やはり訴訟を起こすこと自体がおかしいですから、就業条件の内容にもきちんと触れてもらいたいです。

 

私自身のことで言えば、仕事を引き受ける時はもちろん料金の条件を確認した上で仕事を引き受けるのですが、場合によってはいざ作業を始めると思いのほか難しい内容で、予想以上に作業に時間がかかったりすることがあり、そんな時は、ああ、こんなに時間がかかるんだったら、今回の内容だったら割に合わないなと思ったりすることも正直あります。ただ、仕事の内容がどうであれば、私は自分の意志でその料金で引き受けたわけですから、もし私が後になって、今回の案件は予想以上に難しく、通常と比べても作業にかなり時間がかかりましたので、料金をもう少しあげていただけないでしょうか、などと言うのはどう考えてもおかしな話です。

 

今回のニュースの訴訟は、それとはまた事情は異なりますが、私がニュースを読んで率直に思ったことは、後になって料金をあげてくださいというのに近い話のような気がしたということです。

 

なお、私が論点にしているのは、最初にどういう契約内容または就業条件だったのかという点であり、実際に仕事の内容が正規職員や正社員とほとんど同じであったか否かということとは全く別の次元の話であることは付け加えておきます。

 

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