タイ語翻訳者丸8年

 フリーランスタイ語の翻訳の仕事を始めて丸8年が経過した。

 タイと日本でちょうど4年ずつ。ということは、いつの間にか日本に戻って4年にもなるということでもある。もう8年というより、いつの間にか8年という気がする。
 そして、ちょうど10年ほど前にタイに行き、その後、タイ語学校で勉強を始めているので、その期間も含めてこの10年間はのらりくらりとやってきたなあというのが率直な感想である。10年前にそれまでしていたまっとうな仕事を辞めて、その後は一度も会社や組織では働いていない。仕事を辞めてからまあ何とか10年過ごしてきたとも言えるし、人生なんてなんとでもなるとも言えなくもない。

 10年前は27だったが、その頃は10年後にどうしているかなどと考えたことはなかった。37となった今も10年後、つまり47になった時にどうしているかなどと考えることはあまりないのだが、30年後、40年後にどうなっているかと考えることはある。私は自らの意思で現在のような経済的に極めて不安定(ということは少なからず精神的にも不安定になるのだが)な職業を選んだので、老後は年金で悠々自適な生活をするなどということはこれっぽっちも考えておらず、ただ考えているのは、できる限り長く、最低でも70歳まで、できればもっと長く現役で働いていたいということだけである。働いている限り、働くことができる状況である限り、老後の収入の心配をすることもなければ、年金をあてにする必要もない。しかしそのためには、今のうちから長い目で健康管理をしていく必要がある。いくらいつまでも働きたくても健康でなければ働くことはできない。まだそれほど体にガタが来ていない今だからこそ、30年後、40年後のことを考えて、健康に気をつかっていかなければならない。

 年金収入があてにできないから、年老いても働かなければならない。負け惜しみではなく、本当にそんなふうには私は考えいない。70になっても、75になってもその年なりに健康で、自分の意思で選んだ仕事を続けることができる。そんな幸せなことはないと思っている。だから、30年後、40年後のことを考えて、今すべきことを考え、10年後という人生の通過点をイメージしていくことは必要かと思う。