他人の評価を基準にしない

 人から評価されたり褒められたりすれば誰でもうれしい。少なくとも嫌な気はしないだろう。それが励みになって、もっと努力しようもっとがんばろうという気持ちになる。

 だが、気を付けなければならないのは、知らず知らずのうちに、それが(つまり、評価されたり褒められたりすること自体が)目的になってしまうことだ。そして、それが目的になってしまうと、自分でも気が付かないうちに精神が不自由になってくる。
 作家の曽野綾子さんが氏の著書の中で書かれている。「人に誤解されることに慣れること」。人は実は自分のことすらよく分かっていない。自分のことすら分からないのに他人のことが理解できるわけがない。それが当り前なのである。だから人に誤解されたり人から不当な評価を受けたりすることに一喜一憂することはまったく意味のないことである。

 自分は自分が評価する。多くの他人にマイナスの評価を受けても、自分が納得した上でやったことならそれでいい。

 こんなことを書くのは、そもそも今の私がまだまだ「人に誤解されることに慣れること」ができていないからである。