日本でいかに仕事を見つけるか?(その二)

 さて、話を1年前に戻そう。2006年の12月になり、ぼくと妻はぼくの実家から歩いて2分ほどのところにあるアパートに引っ越しした。アパートの間取りは、6畳と8畳の畳の部屋に4畳半ほどのフローリングの部屋、それからキチッンの3DKで、4畳半の部屋がちょっと狭いが仕事部屋として使えるし、2人で暮らすには十分な広さであった。

 実はこのアパートの大家さんがぼくの母の知り合いで、ちょうど一部屋空きができたと教えてくれたのだ。正直言ってまともに収入もないこの時期に引っ越しなどしたくはなかったのだが、実家のすぐ近くだと何かと便利だし(例えば、ぼくは自分の車がないので実家の近くだと車が使えるなど)、家賃も駐車場代込みで月6万5,000円と広さのわりには手頃な値段だったので、この部屋に引っ越すことに決めた。

 とは言ってもやはり引っ越しするとなると、敷金などのアパートのお金以外に、冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ、電話などいろいろ買わなければならないものもあるのでそれなりのお金がかかる(それでもテレビやエアコン、炊飯器などは実家のものをもらったし、食器などの細々としたものも含めてかなり実家から持っていったものもある)。それに何と言ってもアパートに住み始めれば毎月必ず家賃を払っていかなければならない。そんなわけで翻訳や通訳の仕事がないからと言って何もせずにいるわけにもいかないので、まずはバイトをすることにした。

 そのバイト探しだが、実家でとっている新聞に毎週日曜日に求人のチラシが5、6枚入るので、そこから探すことにした。ちょうど年末を控えていた時期ということで、短期のアルバイトもけっこうあったのだが、ちょうどアパートから自転車で5分ぐらいのところにある某百貨店が年末の短期アルバイトを募集していたので、そこで1ヶ月ほどアルバイトすることにした。

 そして12月の初めに面接に行き、結局、1年前のちょうど今頃からデパートでバイトすることになった。初日は他のアルバイトとともに人事担当の人からアルバイトの心得のような話を1時間ほど聞いた後、それぞれの売り場に分かれて働くことになった。なお、ぼくが働くことになったのは酒売り場と贈答品売り場なのだが、これから年末年始を迎える時期であり、売り場の店員もぼくにゆっくり仕事を教えている時間などないので、売り場につくなり、わけが分からないながらもさっそく働くことになった。

 ちなみに蛇足であるが、何も知らないぼくは、デパートで働くのだから店員は昼はデパートにあるレストランなどでご飯を食べるのだろうかと思っていて、実はデパートの中に社員食堂があることを後から知った(よく考えてみれば当たり前であるが)。それからデパートと言えば商品が売られている表側のスペースしか知らないので、初め面接でデパートの裏側に入った時は妙にわくわくした。これは街中の通りでも同じで、ぼくは表通りよりも路地を入った裏通りのほうが好きなのである。

 そんなわけで、翻訳はおろか、通訳ともまったく関係のない話になってしまった。



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