日本で何をする?(その四)

 日本に戻って初めての通訳の仕事は、某大手自動車会社でのタイ人研修生の通訳だった。

 タイで働いている方ならご存知のように、タイには日系企業の工場がたくさんある。正確な数は分からないが相当数にのぼることは確かである。そして、それら日系企業にはタイ人の従業員が数多くおり、したがって、当然ながら会社の仕組みや仕事の内容あるいはやり方などをタイ人従業員に正しく理解してもらわなければならない。そしてそのために、タイ人従業員が日本の親会社に行って研修する必要が出てくる。そういうわけで、詳しい数は分からないが、やはり相当数のタイ人が日本に研修に来ているはずであり、実際、ぼく自身もまだタイに住んでいた2005年の終わりに、タイ人研修生の通訳の仕事のために1ヶ月ほど日本に行ったことがある。

 今回ぼくが引き受けることになった通訳の仕事も同様である。タイに現地工場があり、そこで働くタイ人従業員が研修のために日本の親会社にやって来る。特にこの会社はかなり規模の大きい会社なので、複数のタイ人従業員が年間を通して様々な時期に日本に研修に来ており、複数回日本に研修に来ている従業員も少なからずいる。

 このブログのタイトルにあるようにぼくは翻訳の仕事を主としており(少なくともタイで仕事をしていた時はそうであり)、翻訳と通訳の仕事には技術面で共通する部分もあるものの、基本的にはぼくにとっては通訳は「畑違い」の仕事であるわけで、上述の2005年の終わりの通訳の仕事でも、日本人従業員が使う(ぼくにとっては)慣れない日本語とタイ人研修生が使う(ぼくにとっては)慣れないタイ語にかなり苦労したものである。そういう意味では、今回は2回目であり、1回目と比べれば通訳の仕事に対する基礎体力が多少はついているはずではあるが、1回目の会社とは業種が全く異なるので、それなりの不安があったことも確かである。



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