タイ語学校

 アパートで暮らし始めて1ヶ月。ようやく待ちに待ったタイ語学校が始まる。なにせ3ヶ月近く待ったのだ。

 ちなみに、このタイ語学校も日本にいる時に本で調べた学校で、ここを選んだ理由は、例の歓楽街が近いから、ではなく、他校と比べて比較的厳しそうな学校であったことがまずひとつ。というのも、やるからにはしっかり勉強したいと思っていたからである。そしてもうひとつは、料金が他の学校と比べて安かったこと。このあたりはやはりケチなぼくなのである。

 「学校」とは言っても、独立した建物ではなく、商業ビルの1フロア(しかもフロア全部ではない)が学校になっている。なお、この学校はビルの10階にあり、しかも場所が歓楽街+オフィス街といったところなので、街中のビル群の景色はぼくにとってはなかなか悪くなかった。

 さて、この学校のカリキュラムだが、授業は月曜から金曜の週5日間で、授業時間は1日4時間(朝の7時45分から11時50分まで)である。ということはつまり、始業時間は日本の小学校なんかよりも早いわけである。ぼくは学校まで歩いて2分ほどのところにアパートを借りたのだが、いざ学校に通ってみるとやはり学校の近くに住んでいてよかったなと思った。また、1ヶ月の授業日数は20日間で、この20日間の内容が終了すると次のレベルに進むことになる。そして、この学校ではこのレベルのことを「モジュール」といい、まず一番最初のクラスがモジュール1で、次がモジュール2、モジュール3というように進んでいき、モジュール6まで終わると一応タイ語の文章が読めるようになる。ここまでがいわば基礎のコースで、この後に応用とでもいうべき社会問題、新聞、文化、仏教といったテーマのクラスが設けられている。ちなみに、モジュールの1と2ではタイ文字の読み書きはせず、タイ語をローマ字で表記をしたテキストを使って2ヶ月間さまざまな単語やフレーズを覚えていく。そして、モジュール3と4の2ヶ月間でタイ語の読み書きを勉強し、その後のモジュール5から文章を読んでいく。

 とまあ簡単に言うと、こういったカリキュラムの学校である。ちなみに料金はぼくが通い始めた時はたしか1ヶ月5000バーツだったのだが、2ヶ月目からいきなり6000バーツにあがった。ちょうど料金改定の時期だったのだろう。それにしても、1ヶ月20日間で6000バーツということは、1日あたりで300バーツ。1日4時間なので1時間あたり75バーツということになる。この当時のレート(たしか1バーツが2.7円を切っていたはず)で言うと、1時間あたり200円ぐらいということになる。ケチなぼくではあるが、今考えてもやはり相当に安かったと思う。

 それから、1クラスの生徒数は10人までで、ぼくが通い始めた時は1つのモジュールで2クラスあった。ただ、途中でやめる生徒も出てくるのでモジュールが上がるにつれてだんだんと1クラスの人数は少なくなる。また、この学校は他のタイ語学校に比べると日本人の生徒の数が少なく、実はそれもぼくがこの学校を選んだ理由の1つだったのだが、それでもぼくのクラスにはぼくを含めて10人中4人も日本人がいた。なんか本当に記憶が薄れているのだが、その他はたしかフィリピン人とアメリカ人、韓国人、イタリア人だったと思う。

 そんなわけで、ぼくは2000年の11月16日から、アパートから歩いて2分のところにあり、50メートルほど離れたところにかの有名な歓楽街「パッポン通り」があるというこの学校に通い始めた。