解析〜高子音編〜

 高子音もまずおさらい。

  ① ขา → 第5声調(∨)

  ② ข่า → 第2声調(\)

  ③ ข้า → 第3声調(∧)

 高子音はこの3つしかないので中子音より簡単である。

 あとは、末子音が付く時のパターンを覚えるだけ。

 まず、末子音が「k、t、p」の音の場合。

 ขาด この場合は「第2声調」。中子音と同じである。


 では、末子音が「ng、n、m」の音の場合。

 ขาง この場合は「第5声調」。高子音は声調記号がない場合は第5声調なのでそれと同じ。

 じゃあ、これも実際の単語で解析を。

 ขี้ → 第3声調

 高子音で声調記号がマーイ・トーなので、「第3声調」で正しい。この単語はいろんな場面でほんとによく使う基本単語。ちょっと臭い言葉ではあるが、悪い奴ではない。

 เข็ม → 第5声調

 高子音で声調記号なしで「m」の音の末子音なので、「第1声調」で正しい。ちなみにこの「เข็ม」の音は「kem」で短母音。「ข」の上に「ไม้ไต่คู้」という、長母音を短母音化する記号が付いているためである。先がとがっていて刺さると痛く、時計にもこれが付いている。

 ฉี่ → 第2声調

 高子音で声調記号がマーイ・エークなので、「第2声調」で正しい。これはさっき出てきた「ขี้」の相棒。「ขี้」ほど臭くはないが、「ขี้」よりは頻繁に出る。

 ถูก → 第2声調

 高子音で「k」の音の末子音なので、「第2声調」で正しい。この単語は非常に幅広い意味を持つ頻出単語。よく使うのは、物の値段について話をする時。物事の正否について話をする時。宝くじの話をする時など。

 ผิด → 第2声調

 高子音で「t」の音の末子音なので、「第2声調」で正しい。この単語はさっきの「ถูก」の反対の意味。やはり頻出単語のひとつ。

 สี → 第5声調

 高子音で声調記号がないので、「第5声調」で正しい。この言葉もいくつかの意味があるが、よく使うのは、赤とか青とか緑とかオレンジとか金とかそういう言葉を表すやつ。

 หุงข้าว → 第5声調と第3声調

 まず「หุง」は高子音で声調記号がなく「ng」の音の末子音が付くので第5声調で正しい。次に「ข้าว」は高子音で声調記号がマーイ・トーなので第3声調で正しい。これは2語だが非常に生活に密着した言葉なので知っておいて損はない。成人の日本人で一度もこれをしたことがないという人はそうはいないだろう。少なくとも小学校の家庭の時間でやるはずだ。

 と言った具合に低子音、中子音、高子音と声調のパターンを解析していったのでこれでだいぶ読めるようになるはずだが、実はまだ細かいことが色々と抜けている。その中で今日はひとつだけ説明しておく。

 中子音と高子音の場合だが、末子音がなく母音が「短母音」の場合は声調が変わるので要注意。

 例えば、「ตี」だと中子音で声調記号なしなので「第1声調」なのだが、これが「ติ」になると、同じ中子音で声調記号なしでも今度は「短母音」なので「第2声調」となる。これは高子音でも同じで、上にも書いたように「สี」だと「第5声調」だが、これが「สิ」になると「第2声調」になる。

 まとめるとこうだ。

 中子音+長母音で声調記号なし→第1声調

 中子音+短母音で声調記号なし→第2声調

 高子音+長母音で声調記号なし→第5声調

 高子音+短母音で声調記号なし→第2声調

 やっぱややこしいかなあ。