いざ解析〜低子音編〜
前回低子音の声調のルールの説明を不完全ながらひと通り終えたので、次は中子音の声調のルールについて説明してもいいのだが、その前にまず実際に低子音を使った単語を一語ずつ解析してみようと思う。
と、その前に末子音の音について一通りまとめておく。
ก(k)、ข(k)、ค(k)、ฆ(k)、ง(ng)、จ(t)、ฉ(t)、ช(t)、ซ(t)、ฌ(t)、ญ(n)、ฎ(t)、ฏ(t)、ฐ(t)、ฑ(t)、ฒ(t)、ณ(n)、ด(t)、ต(t)、ถ(t)、ท(t)、ธ(t)、น(n)、บ(p)、ป(p)、ผ(p)、ฝ(p)、พ(p)、ฟ(p)、ภ(p)、ม(m)、ย(i)、ร(n)、ล(n)、ว(u)、ศ(t)、ษ(t)、ส(t)、ห(なし)、ฬ(n)、อ(OO)、ฮ(なし)
ちなみにこれを音でまとめると以下の通り。
k→ก、ข、ค、ฆ
t→จ、ฉ、ช、ซ、ฌ、ฎ、ฏ、ฐ、ฑ、ฒ、ด、ต、ถ、ท、ธ、ศ、ษ、ส
p→บ、ป、ผ、ฝ、พ、ฟ、ภ
m→ม
ng→ง
n→ญ、ณ、น、ร、ล、ฬ
i→ย
u→ว
なし→ห、ฮ
OO→อ(口にピンポン玉が入った「オー」の音)
さて、ではやってみよう。と、その前にこの後の説明の便宜上、どうしても先に書いておかなければならないことがひとつあった。4つある声調記号の呼び名である。
ค่า→マーイ・エーク
ค้า→マーイ・トー
ค๊า→マーイ・トリー
ค๋า→マーイ・チャタワー
では、今度は本当にやってみよう。
ค่า→低子音+長母音でマーイ・エークなので「第3声調(∧)」。なかなか「価値」のある言葉です。
ฆ่า→低子音+長母音でマーイ・エークなので「第3声調(∧)」。発音は上の「ค่า」と全く同じだが、意味は全く違う。必殺仕事人。
งู→低子音+長母音で声調記号なしなので「第1声調(−)」。これが一番簡単。細くて長くてニョロニョロの。
เงาะ→低子音+短母音で声調記号なしの場合は?そう。「第4声調(/)」。赤くてトゲトゲの果物の名前である。
เงียบ→低子音+長母音(「iia」という母音)+末子音の「p」(「ッ」で終わる音)なので「第3声調(∧)」。やや難易度高し。「沈黙」してしまったか?
ช้าง→低子音+長母音で声調記号がマーイ・トー+末子音の「ng」(「ン」で終わる音)なので「第4声調(/)」。タイと言えばお鼻が長いこの動物。
แช่→低子音+長母音で声調記号がマーイ・エークなので「第3声調」。日本の冬は寒いのでゆっくりお風呂に「つかる」のが一番。
ซอย→低子音+長母音で声調記号がなしなので「第1声調(−)」。タイで大通りから一本入った小路と言えば。
ซุป→低子音+短母音+末子音の「p」ということは「第4声調(/)」。あのトムヤムクンもこれのひとつ。元は英語ですよこれ。
โท→低子音+長母音で声調記号なしなので「第1声調(−)」。声調記号のマーイ・トーの「トー」は実はこれ。じゃあ意味は?
といった具合に、実際に単語を分解してどんな組み合わせになっているのかを調べ、それが声調のルール通りになっているかどうかを確かめる。こういった作業をタイ語指差し帳の巻末の単語集の単語で一語ずつひたすら解析していったのがぼくの独学法。ぼくの場合はこれを中子音と高子音も合わせて一気にやったのだが、おそらく子音別にやったほうが混乱が少なく、結局早く覚えられると思う。