タイ語の子音を覚える

 およそ言語と呼ばれるものならば、それが何語であってもその文字を読んだり書いたりするための「決まり」があるはずである。

 タイ語もまた例外ではなく、その決まりを覚えなければいつまでたってもタイ語を読み書きすることができるようにはならない。ぼくがしたことというのは要するにその「決まり」を覚えたということである。

 そして、その第1段階が昨日の日記で書いたように「タイ語の子音を覚えること」だったわけだが、その前に文字の構成について簡単に説明しておこう。

 例えばローマ字の場合で言えば、「A、I、U、E、O」という5つの母音があって、その他に「K、G、S、Z、T、D、N、H、B、P、M、Y、R、W」などといった子音があるが、子音の「K」と母音の「A」を組み合わせて「KA」とすることで「カ」と読むことができる。タイ語の場合も基本的にはこれと同じで、子音と母音を組み合わせることによって読み方が決まる。

 ただし、タイ語の場合はローマ字とは大きく異なる点が3点ほどある。

 まず1点目は、ローマ字の場合は母音(上の例で言うと「A」)は子音(上の例で言うと「K」)の右につくと決まっているが、タイ語の場合は母音が子音の右にも左にも上にも下にもつくことがある。

 2点目は、タイ語には母音と子音以外にも声調記号と呼ばれる記号が4つあり、これが母音や子音の上につく場合がある。

 最後に3点目。タイ語の場合は、母音と子音と声調記号の組み合わせによってその言葉の発音の仕方が決まる。

 この3点に加えて、タイ語には子音の文字が42字、母音の文字が18字あり、そのあたりがタイ語の読み書きのハードルを高くしているのだと思う。

 さて、前置きが長くなったが、ぼくの場合はまずこのうちの子音を覚えることから始めたわけである。上に書いたようにタイ語の子音文字は全部で42字あるのだが、実はこの42の子音文字は「低子音」、「中子音」、「高子音」の3つに分かれており、低子音は23字、中子音は9字、高子音は10字ある。この42字をグループごとに覚えるのである。と言うとかなり面倒なように聞こえるかもしれないが実はそうでもない。というのも、子音42字のうち低子音が半分以上の23字であり、中子音と高子音さえ覚えてしまえば低子音を覚える必要はないからである。つまり、覚えるのは19字だけでいいのである。

 ということで、まず最初にしたのは、子音42字を書く練習と、中子音と高子音の文字を覚えることだった。