新聞を読む

 タイ語学校の新聞のクラスを終えた生徒であれば実際のタイ語の新聞を読むことは可能である。これは半分は正しく半分は正しくないと思う。

 ただし、そのことを書く前にどうしてもタイ語の新聞、いわゆるタイ字新聞の紙面の構成を説明しておかなければならない。

 タイ字新聞というのはだいたい第1面が写真と大見出しになっていて、大見出しの記事を読むと「続きは〜ページ」と書かれている。つまり、その記事の詳しい内容については別のページに書かれており、だいたい新聞の中盤から後半あたりに第1面の大見出しの詳細が書かれている。

 ぼくが書いた「半分は正しい」というのはつまり「タイ語学校で新聞のクラスを勉強した人であればタイ字新聞を読むことは可能である」という意味だが、これは上に書いた記事の詳細のページについては何とか読むことができるであろうということなのである。もちろん、タイ語学校で勉強している段階なので記事の中には知らない単語も少なからずあると思うが、文章自体そのものはそれほど難解ではないので、ある程度語彙が増えてくればそれほど苦労せずに読めるようになると思う。ただし、これは例えば英字新聞でも同じだと思うが、1つの文章の中に知らない単語が3つも4つも出てくれば文章の意味が分からない。逆に、1つの文章に知らない単語がいくつも出てくるということはまだ新聞を読めるだけの力がついていないと考えてもいいかもしれない。

 次に「半分は正しくない」であるが、これはもちろん「学校で新聞のクラスを勉強してもまだタイ字新聞は読めない」ということである。では、何が読めないかと言うと、先ほど書いた第1面である。大見出しということで文章自体は非常に短いので、一見すると難しくないように思えるのだが、実は文章が短いがゆえに読めないのである。つまり、紙面のスペースに限りがあり、できるだけ字数を切り詰めて記事の内容を伝えようとするので、通常の文章と比べてどうしても簡略化した書き方になり、それゆえに通常の文法に照らし合わせて解釈しようとすると意味が分からないのである。ただし、このような説明を書いても分かりにくいと思うので、次回は具体例をあげて説明してみたいと思う。