こういうところがねっくなんです

 タイ語っていうのはルール通りに読める単語というのは勉強してみるとそれほど難しくなくて、これまでぼくがこのブログに書いてきたルールが分かれば、それだけで8割方は読めるようになるはずなのである。

 ところがルール通りに読めない単語というのがじつはけっこうあって、そのあたりの単語とルール通りに読める単語を最初から同列に扱って一緒くたにすべて覚えようとすると挫折しやすいのではないかと思う。だから、これからタイ語の読み書きを勉強しようと思っている人は、ぼく自身の経験から言わせてもらえば、まず最初にルール通りに読める単語(つまり8割方の部分)をきちんと読めるようにしたほうがいいと思う。というのも、そういう基礎ができていれば、ルール通りに読めない例外の部類に入る単語に対応するのもそれほど難しくはないと思うからだ。

 では、ぼく自身がどうやってタイ語を読めるようになったのかをあらためて考えてみると、以前このブログにも書いたように、独学で読み書きを勉強した時点で読めたのはおそらく8〜9割で、それ以外の例外的な部分というのは学校で勉強してから読めるようになった。ただ、学校で勉強した時に例外が多くてかなわんと感じた記憶は特にないので、やはり基本的な読み方がきちんとできていれば、例外的な読み方をする単語もそれほど問題ではないと思う。

 あと、はっきりと覚えていないのだが、おそらく学校で勉強した内容で100%のタイ語が読めるようになるわけではなく、やはり例外的な読み方をする単語というのはある程度はその都度覚えていくしかないのだと思う。というのも、例えば、タイ人の名前の読みなどは、日本人でも漢字の読み方が分からない場合があるように、タイ人であってもどうやって読むのか分からない名前などもあるので(テレビ番組の懸賞かなんかに応募してきたハガキの名前を司会者が読む時などに読み方が分からないこともある)、タイ人にしてもやはり例外的な読み方をする単語はその都度読み方を覚えていくのだろう。

 そういうわけなので、今回は例外的な読み方をする単語をご紹介しようと思うが、これまでにこのブログで紹介してきたルールがある程度しっかり身に付いているという前提で読んでいただければと思う。

 例外的な読み方をする単語というのは色々な種類があるのだが、その中でも「例外的」と言いながらかなり頻繁に登場する「ร」を使った単語を紹介していこうと思う。また、今回紹介する単語はすべて『タイ日大辞典』の序章を参照している。このタイ日大辞典の序章というのはタイ語を学ぶ者にとっては非常に有用な情報がてんこ盛りなのだが、その情報量があまりにてんこ盛りすぎるが故に、タイ語学習者でもある程度のレベルに達している人が読まないとかえって混乱するのではないかと思う。ただ、タイ語を本気で勉強したいと思っている人にとってはこれほど有用な辞書というのはなかなかないので、ぜひ読むことをおすすめする。ぼく自身もこのブログを書く際になにかにつけてこの序章を読んでいるが、読めば読むほど勉強になると感じている。

 では、前置きが長くなったが「ร 」を使った単語を紹介しよう。

 ①「รัก (rak)」
 単語の最初にくる頭子音という役割の「ร」で、これだと音は「r」になる。これが「ร」の基本。

 ②「พระ (phra)」
 いわゆる二重子音というやつで、音としてはやはり「r」。

 ③「อาหาร (aahaan)」
 今度は単語の最後にくる末子音という役割の「ร」で、末子音の場合は音が「n」になる。

 ④「จริง (cing)」
 この「ร」は「黙音」、つまり、発音しない「ร」で、単語としては「จิง」と同じ発音になる。かなり特殊な発音であるが、この「จริง」という単語自体は非常によく使われる。

 ⑤「นคร (nakhOOn)」(「O」は口の中にピンポン玉が入った「オ」
 少し解説しておくと最初の「น」だけで「na」と発音し、その後の「คร」で「khOOn」と発音する。つまり、「ร」だけだと「OOn(オーン)」という発音になる。これも特殊な発音だが、やはりよく目にする単語である。

 ⑥「อรหัง (arahang)」
 最初の「อ」は「a」と読み、「ร」は「ra(ラ)」と読む。その後の「หัง」はタイ語の読み方のルール通り「hang」と読む。

 ⑦「กรรม (kam)」
 「ก」が「k」で「ม」が「m」なので、必然的に残りの「รร」が「a」ということになる。そう。この単語は「ร」が2つで「a」と発音する。

 ⑧「กรรไกร (kankrai)」
 「กรร」と「ไกร」に分けて見てみると、「กรร」は「kan」、「ไกร」は「krai」にあたるので、最初の「รร」は「an」と読む。⑦と同じ「ร」2つだが、⑦とは読み方が違う。もうこのあたりでいやになりそうだ。ちなみに後半の「ไกร」の「ร」は二重子音の「ร」である。

 ⑨「ภรรยา (phanrayaa)」
 これも「ภรร」と「ยา」に分けて見てみると、「ภรร」は「phanra」、「ยา」は「yaa」にあたるので、最初の「รร」は「anra」と読む。ただし、「ภรรยา」は「phanyaa」と読むこともある。

 ⑩「ทราย (saai)」
 これは知らない人にはかなり難解である。例えば、「ขาย」という単語だと「kaai」と読み、「ข」は「k」の音にあたる。ということは、「ทราย (saai)」の場合、「ทร」が「s」ということになる。そう。もうわけが分からないだろうが、この場合は「ท」+「ร」の2字で「s」という音になる。

 実はまだこの他にも読み方があるのだが、とりあえずこのぐらいにしておこう。こんなにいろんな読み方があって覚えられるかと思われるだろうが、全部いっぺんに覚える必要はまったくないのである。ぼく自身が学校で勉強していた頃のことを振り返ってみると、正直ほとんど記憶にないのだが(なんせもう6年以上も前の話なので)、少なくともいっぺんに覚えた記憶はない。テキストの文章を読んでいく中でこういった例外的な読み方をする単語が少しずつ出てきたのだと思う。ということで、例外的な読み方をする単語に関しては、ルール通りの基本的な読み方を身に付けた上でその都度ひとつずつ覚えていけばよいと思う。

 営業活動の一環としていろんなランキングに参加してます。

 営業活動の一環として翻訳ブログ人気ランキングに参加中

 営業活動の一環として外国語ブログランキングに参加中