専門家の筆を折る

今日は少しだけタイ語の話をしたいと思います。以前書いた“หน้าต่างโลก(世界の窓)”というタイ語Podcastの番組を聞いていて面白い表現がありました。

 

 話の流れを簡単に書くと、アメリカ大統領選挙の話で、前回の2016年の選挙では事前の選挙予想の調査ではどの調査でもクリントン氏が優勢と言っていたのに、結果的にはトランプ氏が勝利したという話の中で出てきた表現です。番組では、事前の予想ではクリントン氏が圧倒的に優勢だと言われていた中で、トランプ氏がその予想を覆して勝利したことに対して“หักปากกาเซียน”という言い方をしていました。“เซียน”というのはある特定の分野のことに非常に秀でた人のことを指す言葉で、「達人」とか「名人」みたいな意味合いの言葉です。“หักปากกา”というのは「ペンを折る」という意味ですので、“หักปากกาเซียน”とは「専門家の筆を折る」といった程度の意味です。

 

私はこういう言い方は初めて知ったのですが、なるほどと思いました。今回の大統領選挙の話で言うと、選挙結果の予想をする人はたいてい政治評論家みたいな政治の専門家で、そういう人たちがこぞってクリントン氏が優勢であるという予想を「書いた」のに、見事にその予想がくつがえされたということで、専門家なる人たちはその筆を折られてしまったというわけです。平たく言えば、番狂わせが起こったといったどころでしょうか。

 

そういったわけで、前回のアメリカ大統領選挙は、「専門家の筆を折る(หักปากกาเซียน)」結果となりましたが、果たして今回はどうなるでしょうか。

 

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